行楽シーズンが近づいてくると旅行の計画で胸が弾む方も多いのではないでしょうか。 新緑に囲まれてハイキングを楽しんだり、海辺や山間のリゾート地で日常を忘れてリフレッシュしたり、家族や友人との思い出をたっぷり作りたいですね。 しかし、せっかくの楽しい旅も、体調不良やケガなどに悩まされてしまうと台無しになってしまいます。 特に旅先では近くに病院や薬局がないこともしばしばあります。 そんなとき、あらかじめ準備した医薬品があれば、いざというときに落ち着いて対処できるでしょう。 また、旅行につきものと言えば普段乗らない乗り物による乗り物酔い。 こちらのお薬はほとんどの方が事前準備していると思いので、接客の機会も多いのですが、意外と深堀りされないカテゴリでもあります。なので、乗り物酔い薬については詳しくおさらいしておきましょう。
(1) 解熱鎮痛薬
長時間の移動や慣れない環境で疲労が溜まってしまうと、頭痛や発熱などが起こる可能性があります。
(2) 胃腸薬・整腸薬
旅行先で普段より食事の量や内容が変わってしまい、胃もたれや下痢・便秘などの胃腸トラブルが発生することは珍しくありません。慣れない土地の水質や食材で体調を崩すこともあります。
(3) 目薬
旅行中は屋外で活動する時間が長くなり、埃(ほこり)や紫外線、エアコンなどによる乾燥で目が疲れがちです。ドライアイ気味になる方も多いのです。
(4) 虫刺され用薬・かゆみ止め
アウトドアや自然豊かな場所へ行く場合は、必須です。こどもと大人で使える成分が違うので注意しましょう。
(5) 絆創膏・包帯などの応急セット
ちょっとした切り傷や擦り傷、靴ずれ対策には絆創膏が欠かせません。また、海外や自然豊かな場所に行く場合、包帯やガーゼ、消毒液も簡単に手に入るとは限らないので、小さめの応急セットを持参しておくと心強いでしょう。
こちらはあくまでお客様とのコミュニケーションの中で、「そういえばほかのお薬とか用意されていますか?」とか「鎮痛剤と目薬は用意した方がいいですよ」など会話の中で提案できると顧客単価も上がりますが、あくまで要望外の提案になってしまうのでしつこくなってしまわない様プラスオンとして考え、さりげなくで留めておきましょう。
まずは乗り物酔いの原因から考えていきましょう。原因はいくつかありますが乗り物の振動による視覚や触覚などの感覚のずれ、精神的ストレスなどにより脳の処理に負荷がかかり、自律神経の乱れ、めまいや吐き気などが起こる現象です。また精神的なストレスに閉所特有のにおいも含まれます。もし自家用車等で旅行する場合はお薬だけでなく、消臭剤や芳香剤でにおいをごまかすというのも酔い止めの効果があるかも知れません。
乗り物酔いはこのように発生するため、自律神経の乱れに対処するために一般用医薬品でいうとスコポラミン臭化物などの副交感神経興奮状態を抑える薬が配合されています。また、おう吐反応に関係している抗ヒスタミン剤が配合されていることが多いですね。
接客の際はまず服用されるお客様のお話を聞いて、情報を整理しましょう。特にお子様のためだけでなく、大人でも効果があるかどうかもポイントになってきます。お子様の場合は剤系によって服用しやすいタイプがそれぞれありますので売場にある剤系種類に分けてご案内してあげるといいでしょう。5歳未満のお子様には喉を詰まらせる危険性がありますので店頭に売っているものは液剤になります。乗り物酔いのお薬は主に3歳から、5歳から、11歳から、15歳以上と分けられています。もちろん年齢が上がるほど使える成分の量が増えますので基本的に効き目は上がりますが、反面、副作用の眠気等が起こりやすくなり、注意が必要です。乗り物酔いは楽になったけど、眠くて眠くて旅行どろころではないとなってしまうと本末転倒です。しっかりヒアリングしてアドバイスしましょう。
一般販売されている乗り物酔いのお薬は、副交感神経遮断作用のものと抗ヒスタミン薬で構成されているものがほとんどであり、前者の方が酔ってからでも効き目がある成分、後者が予防的な効果をある持続性の成分です。とはいえ後者でも症状が起こってからでも効き目はあります。パッケージに書いていない場合でも「こちらのお薬も乗り物酔いの症状が出てからでも効き目があるお薬ですよ」と伝えてあげましょう。
また普段から乗り物等で吐き気が出やすい方には、胃への刺激を遮断してくれるアミノ安息香酸エチルのような胃腸に使われる局所麻酔剤が配合されているお薬を使った方がより効果を実感で出来るでしょう。こちらは胃粘膜への刺激を抑えることで乗り物酔いの中でもっともつらい「吐き気」を緩和することができるためおすすめです。
乗り物酔いの抗ヒスタミン薬には主にマレイン酸系、塩酸メクリジンが使われるのですが、主に前者の方が半減までの効果時間は長い為、長時間乗り物に乗る場合は前者を、逆に乗り物に乗る時間が短い場合は副作用のことも考えて後者をオススメするのが良いでしょう。ただ、メクリジンは一番効果を発揮する血中濃度に上がるまでが少し長いので乗る前の2~3時間前に服用するのがおすすめです。また、根本的な事ですが乗り物酔いは寝不足や体調が悪いと発生しやすいので 旅行前日は十分な休息と睡眠をとることが大切です。
行楽シーズンは一年の中でも楽しみがぎゅっとつまった時期です。しかし、アクティブに行動するからこそ、体調管理やケガ・虫刺されなどのリスクも増えます。軽度のトラブルならセルフケアで早めに対処でき出来るように情報提供をするといいでしょう。接客の際、細かい情報提供を行うことによってお客様の信頼を得ることが出来ると思います。
また、乗り物酔いのお薬は接客の機会が多い商品であるのにもかかわらず、同じ構成のお薬が多く、違いを見極めるのが難しい部分ではありますが、そこでしっかりヒアリングを行い、提案することで他者との差別化ができ、信頼につながると思いますので是非試してみてくださいね。
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