登録販売者に多い職場ストレスとドラッグストアでの人間関係の悩みと解決方法

登録販売者が職場で感じやすいストレスとは

「業務負荷」に対するストレス

登録販売者は、医薬品販売のみならず、その他の商品の陳列や販売、レジ打ち、顧客対応や在庫管理など多岐にわたる業務を担当します。店舗規模や従業員数にもよりますが、広い売り場面積であれば商品数も多くなり、業務負担量も増えますので、ストレスの要因となることがあります。

特に、年に数回程度行われる全商品の在庫の確認作業は、専門業者が行ってくれる場合もありますが、従業員が行わなければならない場合、登録販売者は通常業務をこなしながらデータ入力をしたり、24時間営業でない店舗は閉店後からも確認作業が続いたりすることもあります。時には夜通しでの作業となることもあり、強いストレスを感じるかもしれません。

「会員獲得やノルマのプレッシャー」に対するストレス

登録販売者が勤務する多くのドラッグストアなどの企業は、企業専用のポイントカードの他、様々なポイントカードを導入していることが多く、メンバー（会員）になっていただくことを課せられる場合もあります。

また、登録販売者に売り上げ目標や特定商品のノルマが課せられることもあり、「この商品を〇週間で〇円売りましょう！」といったことはよくあります。これらは、発行数や会員獲得数、売り上げなどが細かな数字とともにランキング形式で発表されることもあり、達成しなければならない目標に対するプレッシャーにストレスが生じることもあるでしょう。

「接客」に対するストレス

売り場に立っていると、お客様から様々なご質問をいただきます。ドラッグストアやスーパーなどの場合、商品数はかなり多く、全ての商品を把握することは困難を極めます。商品の担当者が出勤していれば聞けますが、基本的には自己対応になります。

さらに、スマートフォンなどで調べながら接客はできませんので、登録販売者としての即応力が求められます。「あの商品をおすすめしたけれど、もっと適切な商品があったのではないか？」「十分なご説明ができなかった」などの不安や心残りから、ストレスを感じる要因になる事もあるでしょう。

「お客様からのクレームや不満」に対するストレス

お客様との接客中や接客後に、登録販売者へのクレームや不満が発生することがあります。商品に関する問題やサービスに対する不満など、お客様からの厳しい意見や批判に対処する必要があります。真っ当なクレームやご不満であればまだしも、時には理不尽なクレームをつけられる事もしばしばです。レジでは特に問題が起きやすく、非常に高圧的な態度を取る方や、罵倒してくる方もいらっしゃいますので、ストレスフルな環境下となります。

また、そのような方が再度ご来店される可能性もあり、そのことがストレスとなり辞めてしまう登録販売者もいるくらいで、お客様からのクレームは強いストレス要因と言っても過言ではないでしょう。もちろん、こちらのミスであれば真摯に受け止め、改善に努める必要があります。

「店舗異動」に対するストレス

登録販売者がドラッグストアなどで正社員として働く場合、店舗異動は必ずと言っていいほどあります。店舗が変わる度に職場環境に適応したり、人間関係を一から構築したりしなくてはならないので、ストレスの要因にもなります。

ドラッグストアにおける人間関係の悩みと解決方法

ドラッグストアのスタッフが感じやすい人間関係ストレス

人間関係の悩みはどの職場でも起こりえる事ですが、登録販売者が働くドラッグストアにおいては、基本的に少人数しか配置されていないため、職場内で溝ができると店内の雰囲気にまで影響を及ぼしかねません。

また、ドラッグストアで働くスタッフの年齢層は幅広く、アルバイトの高校生や大学生、また外国籍の方が働いている場合もありますので、職場でよい関係を築いていく上で注意が必要な点も多々あります。

ドラッグストアで働くスタッフが感じやすい人間関係のストレスについて、以下に数点例を挙げてみます。

・業務内容の情報共有がうまくいかず、信頼関係が築けない
・皆がやりたがらない業務の振り分けが、自分だけ多い気がする
・セクハラ・パワハラとも取れる発言をされた
・変な噂を流され職場で孤立している

他にも様々ありますが、限られた人数で限られた面積内にいますので、噂も広まりやすければ、セクハラ・パワハラに取られ兼ねない発言にも注意が必要です。

ドラッグストアでの人間関係の悩みの解決方法

登録販売者が自身の発言に注意することは大前提として、情報共有ができていない場合は、定期的なミーティングやコミュニケーションチャンネルを設けることも有効な手段の１つです。情報共有や問題解決を同じ空間で行うことにより、メンバー間の結束力が高まります。また、意見の対立などが発生した場合には、対話と妥協を重視しましょう。相手の意見を尊重し、解決策を共同で見つける努力を行います。場合によっては、店長やエリアマネージャーなど第三者の関与を求めることも考慮します。

どうしても合わないスタッフがいる場合は、シフト調整をしてもらう事もよいでしょう。せっかく同じ職場で働いているので、お互い助け合い、ワンチーム精神で仕事ができる職場環境が理想的です。