登録販売者が「転勤あり」の職場・職種で働くメリット

登録販売者として就職しようとする際、大手ドラッグストアなどの「転居を伴う転勤あり」の職場と、全国展開していないドラッグストアや調剤薬局、コールセンターや配置薬営業などの「転居を伴う転勤なし」の職場があります。どちらの職場にもメリット・デメリットがありますが、今回は登録販売者の「転勤あり」の働き方とそのメリットについて、詳しくご紹介していきます。

「転勤あり」の企業で働くメリット

「転居を伴う転勤あり」という雇用形態があるのは、大手ドラッグストアのような全国もしくは広域に店舗を構えるような企業です。上場しているような企業が多く、キャリア形成もより豊富となるため、ご自身の将来的なビジョンを見据え、安定した働き方が可能となるでしょう。

また、海外に店舗を構える企業もあるため、海外思考が強く、「外国語を活かしたい」「外国語を習得したい」「海外の文化に触れてみたい」など、海外勤務に挑戦したいと思うような方は、このような企業で働くメリットがあるといえます。

ドラッグストア登録販売者の勤務地区分による職種例

全国もしくは広域で店舗展開をするドラッグストアでは、登録販売者の社員に対して、勤務地の選択によって以下のような職種分けを行う企業が増えてきました。企業によって呼び方や範囲、条件が異なることがありますが、一例としてご紹介します。

【ナショナル職】

ナショナル職は、全国転勤の可能性があり、海外に店舗を構える企業では、国内外への転勤の可能性がある職種です。転勤の範囲を限らず、バイタリティ溢れる登録販売者におすすめです。

【リージョナル職】

リージョナル職は、転勤はあるもののその範囲が限られており、「転勤の範囲は本拠地と隣接県または直線距離で概ね100km以内」や「北関東・南関東・北陸・中部・関西の一定地域内の勤務」、「勤務地範囲は拠点ブロック内」などとされている場合もあります。転勤は構わないが、遠方ではなく範囲を限定したい方に選ばれるようです。

【エリア職】

エリア職は、「原則転居を伴う異動はなし」とされている職種です。勤務店舗の変更があっても自宅から通える一定範囲に限られます。ご家庭の事情など様々な理由で転居できない、転居をしたくないという登録販売者に選ばれています。

登録販売者が「全国転勤あり」の職種で働くメリット

1：給与が他の職種に比べて高い

全国転勤がある職種は、全国転勤がない職種に比べて給与が高く設定されています。上記にご紹介した職種例では、給与設定が高い順にナショナル職＞リージョナル職＞エリア職となります。初年度の月収差で、5万円ほど違う企業もあります。

2：キャリアアップを見据えた働き方ができる

広域での様々な店舗で経験を積める全国転勤ありの職種は、キャリアアップも早い可能性が高く、本部職まで目指した働き方ができます。本部職を視野に入れたキャリア設計をしたい登録販売者は、企業によって異なる部分もありますので、事前に確認することをおすすめします。

3：多様な経験の積み重ね

全国の様々な地に転勤をすることで、異なる地域性や文化に触れることができます。これにより、商品やサービスに関する地域のニーズやトレンドを理解しやすくなり、幅広い経験を積むことができます。様々な地域での勤務経験は、ご自身の視野を広げ、柔軟性を高める一助となるでしょう。

4：新しい人脈形成ができる

社内の複数の拠点で働くことで、様々な地域での人脈を築くことができます。これはビジネスチャンスを広げるだけでなく、プライベートでも新たな友人や仲間との出会いが期待できるため、人生をより豊かにしてくれるかもしれません。

5：持続的なモチベーションの維持

転勤を通じて新しい環境や人と仕事をすることは、モチベーションを持続させる助けになります。新しい環境は常に学びがあり、これが仕事においても刺激となるため、自らを高いモチベーションに導く原動力となるでしょう。

6：企業全体の理解が深まる

全国転勤の勤務地区分制度を利用することで、ドラッグストアなどの企業全体の構造や戦略を理解しやすくなります。企業全体のビジョンや価値観を体感し、ご自身の役割がどのように位置づけられているのかを把握することができます。

7：視野が広がり仕事の可能性も高まる

日本全国または海外に転勤の可能性があるため、今まで行ったこともない地域に配属される可能性もあります。一つの勤務地にとどまるのではなく様々な地域で実生活を送ることで、新たな発見により視野が広がります。異なる労働・生活環境の経験から、どういう環境が自分に合っているのかなど自己理解を深めやすく、仕事の可能性が高まることにもつながります。